焙煎処 KUMAROMA 店長のみつおかです。
前回、珈琲の香りについて触れましたので、今回はもう少し掘り下げてご紹介させて頂きます。
珈琲の香りとは、いったい何種類あるのでしょうか。
香りを楽しむ嗜好品としてパッと思い浮かぶものにワインがありますが、こちらの揮発性成分は300種程といわれています。
識別できるのかと疑うくらい膨大な香り成分ですが、実は珈琲はそれを遥かに上回る1000種類の揮発性成分を持っているそうです。
ただしこれには内訳があって、生豆のときのみ有する成分が100種、これは焙煎によって飛んでしまいます。
また残りの900種も浅煎りから深煎りまでで移ろいでしまうのもなので、実際に1つのカップで味わえる香り成分は300種ほどだそうです。
ですが、それこそが珈琲の楽しみ方の振り幅であり、多くの方に愛されている理由と言えるかもしれません。
スモーキーな深煎りの香りは、ウイスキーのアイラモルトのピート香と同じフェノール類を有し、独特の魅力を持っています。
上質な珈琲豆の中には、時折いちごやパイナップル、こがし砂糖のような甘みを持つものもあります。
これはフラノン類によるもので、実際は甘み成分はないのですが、フレーバーとしての甘みであり人間がつくりだしているものとも言えます。
最近人気を博しているゲイシャの香りはいわゆる「ゲイシャ・フレーバー」といわれる上質なレモンのお出汁のような味わいです。中にはトマトジュースのような風味のものもあります。
ケニアはトロピカル、またはスパイシーなカシスの甘み、人気の高いモカの「モカ香」の正体は生産国の事情で発生した一定数の発酵豆(管理が行き届いていなかった為に結果的に発酵してしまった豆)ともいわれているそうです。
※発酵豆の中にはいくつか種類があり、必ず取り除いたほうが良いものもあります
KUMAROMAでは、現在20種ほどの生豆のご用意を検討しております。
これらの中から、お客様の好みに合わせた焼き加減でお渡しできるので、今回ご紹介した香りをお楽しみ頂ければ幸いです。
KUMAROMAは3月10日オープンです。