こんばんは。
焙煎処 KUMAROMA 店長のyujiです。
前回はドリッパーの材質についてお話ししましたので、今回はその続き、ドリッパーの形状についてお話しします!
ドリッパーには大きく分けて円錐型と台型(扇形)とがあります。
台型ドリッパーの場合、一部の円錐型ドリッパーのように底面全体が抜けていることはありません。
一部に幾つかの小さな穴が開いた状態になっています(だいたい1〜3つ)。
左が台形(扇型)、右が円錐型
そのため、下まで降りたコーヒーの抽出液が濾過される前に底部付近に停滞するようになります。
逆に円錐型の場合は三角形の先端を切り取ったような形になるため、この「溜まり」がなく、降りていったコーヒーは留まらずに濾過されて行きます。
この違いから、台型のドリッパーの方がまろやかに、円錐形の方が酸味・苦味などがくっきりと際立った味わいになる傾向にあります。
ただし、ドリップはコーヒー豆の挽き目やお湯の温度によって顕著に変わってゆくものですので、自分の好みの味が出しやすいものをお使いになられるのが良いでしょう。
次にドリッパーの穴の大きさです。
こちらは感覚的に分かりやすいかもしれませんが、穴が多く大きものほどスムーズに透過します(また、一部例外もありますが、基本的にお湯をたくさん注入した分だけ下に落ちるスピードも早くなります)。
抽出が早くなればさっぱりとした味わいに、逆に遅くなればどっしりとしたコクや苦味を表現しやすくなります。
これからハンドドリップを始める方には、一般的にハリオのV60やカリタの台形ドリッパーなどの抽出が早いものがオススメとされています(初心者の方はおっかなびっくりで過度にゆっくり淹れてしまう人が比較的多いため)。
※V60はベテラン向きという人もいます。
もしくはテクニックをあまり必要としないウェーブドリッパーや、ドラフト式の安定した抽出ができる三洋産業の扇形ドリッパーなども良いと思います。
ドリッパー内部についているでこぼこの構造をリブといいますが、これもドリッパーごとに異なった特徴を持っています。
一般的にリブが深く長いものの方が空気の通りが確保しやすいため、お湯の抜けが早くなります。
以上のように、ドリッパーは大まかに分ければ抽出が早いものかゆっくりとしたものかに大別されます。
それを穴の大きさ・数、リブの深さ・長さ・流れ、ドリッパーの傾斜の角度などでアプローチしているということです。
まずはさっぱりしたコーヒーや浅煎りのものはサッと抽出して、コクのしっかりしたコーヒーなどはゆっくりと淹れ分けてみるのもいいかもしれません。
すぐには難しくても、そこからご自身の好みに少しずつ寄せていければきっと満足できるコーヒーをお楽しみいただけると思います。
KUMAROMAでは個性的なドリッパーを数多くご用意しております。
きっとお気に入りのドリッパーを見つけられると思いますので、是非遊びにきてください!