スペシャルティコーヒー専門店 焙煎が見れるお店 KUMA ROMA -クマロマ- 店長のyujiです!
前回は情報によってもたらされる美味しさについてお話ししました。
珈琲に限らず、視覚や嗅覚、シチュエーションや体調などが味わいにさまざまな変化をもたらすことについて触れました。
今回このようなテーマを選んだのは、味わいにもたらす「ブレ」のようなものをポジティブに捉えてしまえば、珈琲をもっと楽しめるようになると思っているからです。
世界中にある無数の食材のなかでも、珈琲は「生産国に思いを馳せることが出来る」数少ないアイテムです。
コーヒー豆を実らせるコーヒーノキは、アフリカ、東南アジア、中南米、ハワイなど、赤道に沿った北回帰線から南回帰線までの地帯(コーヒーベルト)で見ることができます。
現在は品種改良によりコーヒーベルト以外での栽培も可能になりつつあるようです。
コーヒーの生豆の管理は他の生鮮食品に比べれば容易なので、KUMAROMAのように世界中から届けられた豆をご注文頂いてから焼きたてでお渡しするスタイルもできてしまいます。
これってよくよく考えるととても贅沢なことですよね!
世界各国から送られるコーヒー豆は固有の気候もさることながら、様々なお国柄事情を映しています。
それらのコーヒー豆は完熟したチェリーのみから選定された粒の揃ったものから、粒立ちが揃っておらず欠点豆と呼ばれる不良豆がたくさん混入したものまで様々です。
コーヒー豆(コーヒーチェリーの種子)を取り出すまでの工程にも何種類かあり、それによって豆の見た目や味わいにも違いが生まれます。
コーヒー豆の精製法は大別すると
「ナチュラル」と「ウォッシュト」
に分けられます。
ざっくり言うと精製に水を使うか使わないかの違いとなり、「ナチュラル」には水を用いません。
ナチュラルはより果肉の風味を豆に乗せることができますが、果肉が傷んで過発酵するなど欠点豆の混入率が高くなる傾向にあります。
ウォッシュトの方が生産効率がいいように思えますが、水が豊かではないといった理由でいまだナチュラル精製が主流の国もあります。
ウォッシュトに切り替えるにも、たくさんのお金と労力が必要不可欠。
一部ブラジルなどはその広大な国土を活かして均一にチェリーを並べて天日干し出来るため、むしろこの精製法が適していたりと栽培条件はさまざまです。
収穫期になると完熟豆のみを丁寧に手摘みする農家や、木の枝をバシバシ叩いて一気にはたき落とす農家などスタイルも豊か(^ ^)
そこにも実際は人件費や取引価格の違いなどの要因が絡んでいたりします。
グァテマラのように、自国の協会による管理によって数ある生産農家の位置を正確に把握し、土壌の分析や降雨パターン、霜災害の状況などの研究結果を農園に提供している先進国もあります。
こういったことからでも、コーヒー豆一粒に対しての見方が変わってくるかもしれません。
ここで当店のコーヒー豆の話になりますが、
KUMAROMAの看板銘柄の中に
パプアニューギニア
「天空の森 修道院のコーヒー」
というコーヒー豆があります。
均整のとれた味わいと豊かなコク、アフターテイストにやみつきになるアクセントをもつ魅力的なコーヒー豆です。
生産地はパプアニューギニアのハイランド地方。
雄大な自然が広がる地域ですが、そこからさらに僻地に住む子供たちは遠く離れた町の学校に通うことができず、病気になっても病院にいくことすらできませんでした。
そうした村の人たちの暮らしを支えてきたのがキリスト教の修道会です。
古くから山間部の僻地に修道院と学校、病院をつくり村人の暮らしを支えてきました。
コーヒーチェリーの実るハセンの村は、朝には眼下に雲海が広がる美しく素朴な村。
外からうかがう村の姿はまさに天空の森。
収穫期には村のみんなで力を合わせてコーヒーチェリーが手摘みされ、山から引かれた天然水で丁寧に洗われてつくられます。
ハセンの村では、宣教師がもたらしたといわれるティピカ種など原種に近いコーヒーノキが数多く残り、いまでも村人たちによって大切に守られています。
いかがでしょうか。
このように聞いてみると、なんだか飲んでみたくなりませんか?!
実際に飲んでみて美味しいかどうかもありますが、単純な好奇心が自然と湧いてくる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
それでもしご自身の好みの味であれば美味しさも倍増、素敵な食体験になると思います。
もしちょっとでもご興味が湧いた、という方はご来店の際にコーヒー豆の紹介文などチェックしてみてくださいね!
素朴な疑問などもお気軽にお尋ねください。
みなさまのご来店お待ちしております!
焙煎処 KUMAROMA
埼玉県坂戸市薬師町22ー6
第1石田ビル1F
11:00〜18:00
火曜日 定休